2024.09.23

熊本での平屋の断熱・耐震対策とは?実際の事例とともに紹介します

熊本県は、温暖な気候の中でも四季の温度差が大きく、夏は湿度が高く、冬は冷え込む地域です。また、2016年の熊本地震が記憶に新しいように、地震のリスクもある地域です。こうした自然環境や災害に備えるため、熊本県で平屋を手に入れる際には、断熱と耐震対策が重要となります。今回はその具体的な対策や実際の事例を説明します。

1. 断熱対策のポイント

1-1.断熱材の選び方

熊本のように気温変化が大きい地域では、断熱材の選択が快適な住環境を左右します。特に平屋は、屋根や外壁の断熱性能をしっかり確保することで、室内の温度を一定に保つことができます。断熱材には主に以下の種類があります。
 

・グラスウール:比較的安価で断熱性能が高く、熊本のような気温の変動が大きい地域に適しています。防音効果もあり、コストパフォーマンスが良好です。

・発泡ウレタン:隙間なく施工でき、気密性が高いため、断熱効果に加えて湿度の調整にも役立ちます。湿度が高く、蒸し暑い熊本の夏に特に有効です。

・セルロースファイバー:リサイクル紙を使った断熱材で、エコな選択肢です。防音性能もあるため、熊本の風の強い地域で騒音対策としても有効です。

1-2.窓やドアの断熱

家の断熱性能は、窓やドアからの熱の出入りにも大きく影響されます。断熱性能の高い複層ガラスやLow-Eガラスを使用することで、外気温に影響されにくい快適な室内環境が実現します。また、玄関ドアにも断熱材を使用することで、外気の影響を最小限に抑えられます。

1-3.通気性と湿気管理

熊本の湿度が高い気候に対応するためには、適切な通気性の確保が重要です。断熱材を使う際にも、通気層を設けて湿気を逃がす設計を取り入れることで、結露やカビの発生を防ぎ、健康的な住環境を維持できます。特に夏場の湿気対策は、快適性を大きく左右します。ただし中古住宅の場合、通気層を確保するためには外壁も含む大規模なリノベーションが必要となります。

2.耐震対策のポイント

2016年の熊本地震では多くの建物が損壊したため、熊本県は地震への意識が高い地域です。平屋は重心が低いため、構造的に耐震性が高いですが、さらに強化することで地震に対する安全性を向上させることができます。

2-1.耐震等級の取得

日本の建築基準法では、建物の耐震性能を3段階で評価しています。リノベーションする際は、最低でも耐震等級1相当の取得、費用はかかりますがより高い耐震性能を取得することを推奨します。これは、熊本のような地震リスクの高い地域では特に重要で、災害時に備えた住宅づくりに不可欠です。

2-2.耐震壁と金物補強

耐震性を高めるために、耐震壁をバランスよく配置することが重要です。耐震壁は地震の揺れを分散し、建物の倒壊を防ぐ役割を果たします。また、木造平屋の場合、柱や梁を接合する部分に金物を使って補強する「金物補強」も効果的です。これにより、建物の揺れに対する強度が増し、地震時の被害を最小限に抑えられます。

2-3.免震構造の導入

さらに地震リスクに備えるためには、免震構造を取り入れることも考慮に入れましょう。免震構造は、建物と地面の間に免震装置を設置することで、地震の揺れが建物に伝わりにくくなる技術です。特に熊本のように地震が頻発する地域では、この技術が家の耐震性をさらに高めます。

3.基礎の強化

地震に強い平屋を建てるには、建物の基礎部分の強化も重要です。熊本の地盤は地域によって強度が異なるため、まずは地盤調査を行い、必要に応じて地盤改良を行います。建物の基礎には、以下の対策が有効です。
 

・ベタ基礎:建物全体をコンクリートで覆うベタ基礎は、地震時の揺れを広範囲に分散する効果があります。これにより、建物が沈下したり、揺れによる被害を抑えることが可能です。

・基礎補強:既存の基礎に新たな基礎を一体化させる工法や、アラミド繊維やカーボンを塗布する工法などで耐震性や強度を高める工事です。無筋コンクリート基礎には大きなひび割れや欠けが生じていることが多く、耐震性にも不安があるので、築年数が40年近くになる建物をスケルトンリフォームする際などでは、基礎の補強が欠かせません。

4.平屋の2事例をご紹介

4-1.無断熱・旧耐震の平屋をリノベーション

【ポイント】
◆断熱材が入っていない無断熱の状態だったので、天井、壁、床に断熱材を入れました。
◆旧耐震の建物だったため、耐震診断及び耐震計画をして耐震等級1相当まで耐震補強工事を行いました。
◆基礎がブロック基礎だったため、アラミド繊維での基礎補強工事を行いました。
(耐震補強工事により上部構造の耐震はとれていたとしても、基礎に耐力がなければ意味がないため)

4-2.断熱材の激しい劣化がある旧耐震の平屋をリノベーション

【ポイント】
◆断熱材は新築当初のものが入っていたが、スカスカだったりズリ落ちていたりしたので天井、壁、床の断熱材を取り換えました。
◆旧耐震の建物だったので、耐震診断及び耐震計画をして耐震等級1相当まで耐震補強工事を行いました。


まとめ

熊本県で平屋を建てる際にも、断熱と耐震対策が非常に重要です。断熱性能を高めることで、夏の暑さや冬の寒さに対応し、快適で省エネな暮らしが実現します。また、耐震対策を強化することで、地震に対しても安心して住むことができます。断熱材の選定、窓・ドアの断熱性、通気性の確保に加え、耐震等級3相当の取得や耐震壁、免震構造の導入を検討することで、長期的に安全で快適な家を手に入れることができるでしょう。リノベ不動産熊本中央店は物件探しからリノベーション、アフターフォローまでトータルでサポートする体制が整っています。当社ならではの視点からお客様のお悩みを解決させていただきますので、お気軽にお問合せください。

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